« 山海塾『降りくるもののなかで―とばり』 | トップページ | 階段だらけの町 »

2013年9月21日 (土)

国立劇場文楽『通し狂言伊賀越道中双六』

東京・半蔵門の国立劇場小劇場へ文楽『通し狂言伊賀越道中双六』(いがごえどうちゅうすごろく)を観に行ってきました。

Img_0750

【竹本義太夫300回忌記念】と銘打たれています。竹本義太夫(←人の名前・浄瑠璃語りの始祖)が1714年に亡くなったので。

第一部                     担当の太夫さんと三味線さん

和田行家屋敷の段 11:00~11:27 豊竹咲寿大夫(←イケメンと評判)&竹本小住大夫&鶴澤清公
                         豊竹松香大夫&鶴澤清友
円覚寺の段      11:29~12:20 (竹本相子大夫休演)豊竹靖太夫&鶴澤清丈
                        竹本文字久大夫&鶴澤藤蔵
休憩25分
唐木政右衛門屋敷の段 12:45~13:56 豊竹希大夫&豊澤龍爾(←イケメンと評判)
                        豊竹睦大夫&鶴澤清志郎
                        豊竹咲大夫&鶴澤燕三
誉田家大広間の段  13:58~14:27 豊竹咲甫大夫&野澤喜一郎
休憩10分
沼津里の段    14:37~15:13 竹本津駒大夫&鶴澤寛治(←人間国宝)&鶴澤寛太郎
平作内の段       15:14~15:39 豊竹呂勢大夫&鶴澤清治(←人間国宝)
千本松原の段      15:40~16:02 竹本住大夫(←人間国宝)&野澤錦糸&鶴澤清公

第二部

藤川新関の段 引抜き 寿柱立万歳 16:30~17:05 竹本三輪大夫&豊竹始大夫&豊竹咲甫大夫&豊竹咲寿大夫&
                    竹本亘大夫&野澤喜一郎&鶴澤清丈&豊沢龍爾&野澤錦吾&鶴澤燕二郎&鶴澤清允
竹藪の段             17:05~17:14 豊竹靖大夫&鶴澤寛太郎
休憩10分              
岡崎の段              17:24~19:29 豊竹芳穂大夫&鶴澤清馗
                            豊竹呂勢大夫&竹澤宗助
                            豊竹嶋大夫(←8代目。81歳)&豊澤富助
                            竹本千歳大夫&竹澤團七
休憩30分
伏見北国屋の段   19:59~20:40 豊竹英大夫(←66歳でも文楽の世界では中堅)&鶴澤清介(←61歳中堅)
伊賀上野敵討の段 20:43~20:52 竹本南都大夫&豊竹芳穂大夫&竹本津國大夫&竹本文字栄大夫&竹本小住大夫&竹澤團吾

人形遣い(お名前は出遣いの方。人形1体につき3人で操ります。左遣い、足遣いは黒衣です。1人で操るタイプもあります←奥行きがなくてペラペラでいっそキュート♡)
娘お袖 吉田文雀(←人間国宝)
和田志津馬 豊松清十郎
奴助平 桐竹紋壽休演につき桐竹勘十郎
沢井股五郎 吉田玉輝
唐木政右衛門 吉田玉女(←おぐしがすてき)
山田幸兵衛 桐竹勘十郎
お谷 吉田和生
娘お米 吉田蓑助(←人間国宝)
傾城瀬川 吉田一輔
呉服屋十兵衛 吉田和生
人形遣いさんは総勢40名。第一部・第二部を問わず同じ役には同じ主遣いの方がだいたい担当、また1人で何役か兼ねたり。人形が5人くらい一場面に登場すると舞台上には15人+α(小道具運びとか端役とか色々)がズラッといることになる。

お客層 30~60代  男女比 3:7 女性が多かったような気がする
文楽の場合、座席数560。上手には文楽廻し。(ご存じない方はNHK『にほんごであそぼ』をご覧ください)
作者は第二部だけ観ました。座席はほぼ埋まっているようにも見えたが満員御礼幕は出ていなかった。ほんとうは第一部・第二部通しでチケットを買おうとおもっていたのだが、第一部のソールドアウト速度がはやかった(いつも手抜かり!)ので第二部のみとなってしまった。むねん。やっぱりみんな沼津(沼津里の段・平作内の段・千本松原の段のこと。日本三大悲劇場面)ねらい。そして史上最高齢太夫となった住大夫さん(もうすぐ89歳。大正生まれ。人間国宝にして文楽界のアイドル)ねらいだろうな~。それとも夕方には帰宅したいねらいなんだろうか。いえいえ、作者はぜひとも岡崎の段(こちらも有名な悲劇場面)観たかったからいいんだけどね…………。一日で通しで観ようとすると幕間含めて朝11時~21時まで10時間いないといけないのでいいんですけどね(別日でそれぞれ観ればよい)…………本心は、くやしい! 第一部も観たかった! う~。11月に大阪の国立文楽劇場まで行くって手も(←同演目上演予定。内容を少し加えて)……。う~む。

なにぶん時間めいっぱいなので、第二部の開場時刻にまだ第一部ラストの『千本松原の段』おわっていない。そして第一部おわりで帰る方々の疲れつつも嬉々とした表情とすれ違った……くわえて、『藤川新関の段』はじまりの太夫さん三味線さんの生き生きとした気合い! これは、……直前の段すごかったんだろうな~、という空気! き~、くやしい!

と、作者は悔しがっていたのですが、丸2時間かかる『岡崎の段』で、やっぱり1日通しで観るのはおれにはキツいな、と諦観。
直後の休憩では「あ~つかれた~」「腰いたい~」「油断していた~」という疲労困憊のため息がロビーに降り積もっていた。『岡崎の段』は時間が長いだけでなく、雪がしんしんと降り続くなか、主人公の唐木政右衛門(=荒木又右衛門)が敵討ちのために身分を偽っている都合で、ちょう具合の悪い元・女房お谷を雪中へポイッと放り出し(ひどい!DVだ!)、おなじく元・女房が連れていた我が子(赤子)をグッサリやっちゃう(涙目で)。という、なんとも重~い場面なので重い。
『千本松原の段』『岡崎の段』両方いっぺんになんて贅沢な負担ですよ。くっ(まだ悔しい)。

ラストは『伊賀上野敵討の段』でグッサリ敵討ちを果たしてめでたし、めでたしである。
グッサリやった後のお客の拍手は「志津馬、政右衛門、よくやった!」というよりは「やった。大団円。ホッとした。ふ~」という気持ちも混じっていた。もちろん「ここまでよくぞ語ってくだすった!」というのもあるけど。もやし者の作者のみならずみんなもそんなに体力ない。

こうなったら、いっそのこと『鶴が岡の段』と『郡山官居の段』もやって1日12時間超公演にして持久戦に……11月の大阪・国立文楽劇場では朝10:30開演で『鶴が岡の段』もやるらしい……! なんと! 演者か見物に人死にが……! (だいじょうぶです)

Img_0757
国立劇場のパンフレットは字数が多い上に床本付きで親切(600円)

Img_0756
11月の歌舞伎公演は『伊賀越』かぶせなので「ダブル観劇キャンペーン」として、どちらも観劇すると複製の双六『諸芸尽し出世壽語録』がもらえるという企画。まにあっく。

Img_0752_3
月齢8の宵月も出ていました

« 山海塾『降りくるもののなかで―とばり』 | トップページ | 階段だらけの町 »

コメント

こんにちわ!私も、伊賀越道中双六を拝見したんですが(9月19日でしたが・・・)、その中ですっごく気になった人形使いさんがいらっしゃって、パンフレットを購入しなかったので、恐れ入りますが、もしよろしければ教えていただけないかと思って、厚かましくもコメントさせていただきました。
似非眼医者さんの役をやっていた方なのですが、もしお分かりになれば、教えていただけたら大変うれしいです。厚かましく、失礼いたしました。

沼津の段、CDで最近よく聴きます。何だか胸に染み入る住大夫さんの語りは情景が目に浮かぶようです。文楽blog辿り着けて嬉しくて…失礼しました!

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1535230/53261861

この記事へのトラックバック一覧です: 国立劇場文楽『通し狂言伊賀越道中双六』:

« 山海塾『降りくるもののなかで―とばり』 | トップページ | 階段だらけの町 »

無料ブログはココログ