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2013年10月18日 (金)

第29回新宿御苑森の薪能『六地蔵』『井筒』

東京・新宿御苑へ第29回森の薪能(たきぎのう)を観に行ってきました。

しょっぱなから生臭い話をすると、イギリス風景式庭園内の特設会場は3290席。大半はS席6500円、A席5500円。つまり一晩のチケット収入だけで2000万円超のなかなかにBIGイベントである。でもきっと設営&撤去だけでけっこうお値段はるんだろうな~でもこれ以上は限界だろうな~(人間のサイズ感は不変なので、これ以上イスを置いたとしても遠すぎて単純に観えない)……はやい段階で前売り券ソールドアウト。はやめに購入しておいたオレえらい。お能と狂言は1998年頃に「有史以来の盛況」と称されていたが、いまも高止まりのまま盛況が続いているようだ。いいぞいいぞ。

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閉苑後の大木戸門から入退場する         あとの新宿門&千駄ヶ谷門は封鎖されている

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イヤホンガイド1500個むりょう(保証金1000円預け)          シンボリックなドコモタワー

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工事現場仕様の仮説照明に導かれて歩く3000人     葬送の列のような物悲しさがある(でも芝生はふかふか)

日没とともに閉苑する新宿御苑にはそもそも外灯がない、なんてこと初めて気が付いた。足元けっこう暗い。
二抱えも三抱えもある巨木がわさわさ揺れる御苑の闇にバルーン照明がまぶしい。なんだか人魂っぽい。
工事現場並に誘導灯を振る係員の方々も点々といらっしゃる。

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火入れをした舞台

お屋根はなくても柱があるのは面をつけた能楽師さんたちは視界が狭いので、柱を目安に舞を舞われているから必要なのだそうです。

プログラム銘【世阿弥生誕650年記念】

火入れ式

狂言『六地蔵』 30分くらい
シテ すっぱ(盗人や詐欺師のこと) 野村万作(←人間国宝)
アド 田舎者 野村萬斎
小アド すっぱ仲間 石田幸雄 竹山悠樹 月崎晴夫
後見 岡聡史

休憩15分
真野響子嬢&笠井賢一氏によるトーク(←響子嬢がものすごいパワフルに喋っていた)

能『井筒』物着彩色之伝 100分くらい
シテ 有常ノ娘&里女 梅若玄祥
ワキ 旅僧 宝生閑(←人間国宝)
後見 小田切康陽 山崎正道
大鼓 國川純
小鼓 大倉源次郎
笛 藤田六郎兵衛
地謡 長山桂三 浅見慈一 馬野正基 柴田稔 岡田麗史 浅井文義 観世居銕之丞
    西村高夫

地味にゴージャスな出演陣である。

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パンフレット

お客層 半分くらい50~60代 半分くらい20~40代
男女比 3:7
和装の方々やドレッシーな方々もいたけど大半は防寒対策な恰好と芝生を歩ける足元だ。3時間近く野外にいるわけなので。ショ袋の使い回しかもしれないけど、けっこう三越の紙袋や伊勢丹の紙袋を持っている人がいた。新宿駅周辺でお買い物&お食事してから来たんじゃなかろうか、という感じ。三連休の最後の夜だし。ちなみにパンフの裏表紙は伊勢丹タンである。

この夜は台風接近中につき風は強かったものの、晴れ。野外なので雨天・荒天中止である。間に合ってよかった。ヘリだか自衛隊機だか米軍機がけっこう騒がしかったけど。
薪は燃えているんだけど、さすがにスピーカー、照明完備。パイプ椅子。夜店とかはなし(あってもいいと思う。なくてもいいけど)。
で、コオロギだかカンタンだか鈴虫だかマツムシだかがず――――っと鳴いていた。風流? 『六地蔵』が始まると同時に照明が明るくなったんだけど、それに対抗するようにさらに盛んに鳴き始めた。蝉かと思った。虫って負けず嫌いだ。

で、羽虫が顔にぶつかってきたり、冷たい風に晒されながらも野外で観る能、いい。(狂言はいつどこで観てもいいので省略)。
面だ。女面(小面なのか若女なのか遠目で判別できないけど)は白い。能面には赤とか黒とか金とかもあるけど、白。しかも檜に膠と白玉胡粉を下塗り、雲母などを上塗りしているため(?)かなめらかな艶がある。
そこに薪の炎がチラチラ反射するのだ。うっとりしない訳がない。風の音が混じる鼓と笛もいい。

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星月夜の下で『井筒』なんてファンタジック


余談だけど、東京のお客さんの悪いところは、公演が終わる直前に席を立ち始めることだ。体調悪いとか、遠くから来ているので終電が、とか、仕事を途中で抜けだして来たタイムリミットとかとか、のっぴきならない事情の可能性もあるけど、あれはきっと「出口に人が殺到して混むからフライングしたい」だけでしょう? そこまで居たんなら拍手ぐらいしてからでも罰は当たらないと思うんだよね。みんなせっかち。好きにしたらいいけど、ちょっと邪魔。

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