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2015年2月28日 (土)

めだかロスの悲嘆で狂歌を詠んだ

昨年の5月からなりゆきで飼いはじめたメダカの“クロ1号”が今月急死してしまった。
メダカはじめました

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クロ1号/♀/享年9ヶ月13日/おっとりした性格

朝まではそれなりに元気(冬の低水温下ではメダカの動き少なめ)だったのに、夜、気付いた時には水面にプカッと浮いて事切れていた……! ううぅ。
気付いた時にはすでに死んでいたので死因がわからないんだけども。解剖できないし。


樋口一葉『にごりえ』のラストシーンをおもいだした。直前でばっさり話が切れて主人公2人の遺体を前に廓町の人々がひそひそ噂話をしている、という無情で現実的な物語の最後。文学史上に毅然と輝く(?)ラストシーンです。

話をもどして、可能性のあるクロ1号死因
①春先特有の天気急変により水温の上下が激しく重負担に身体が耐えられなかった
②不純物の混入など含む水質悪化
③水質悪化を原因とする皮膚病
④過抱卵など含む内臓系疾患
⑤神経質でヤンチャなシロ1号(もう1匹の♀メダカ)とのケンカによるケガ?
見た目でケガって感じでもなかったんだけどなー、皮膚にでる白点病とかでもなさそうだったし。メダカ鉢(金魚鉢)が適当に小さいのでどうしても水温は気温に左右される部分が大きいんだよねー。朝晩だけでも気温の上下すごいもんな。①か④かなー。それからクロ1号の身体が内出血していたんだよねー(ただメダカは他メダカの死骸を食べちゃうから早急に引き上げる必要がある)。
クロ1号の血も鮮やかな赤色であることを知った。それがちょうど目の縁に血だまりになっていて、血の涙みたい見えた死に姿(※あくまでメダカの話です)で……いまも悲しくてしかたありません。めだかロス。

悲しすぎて抱えきれないので、この悲嘆を狂歌に変換しよう。


ちなみに狂歌とは、和歌からなんかいろいろ脱線した五七五七七です(ざっくり)。

江戸時代中期に寛政の改革を揶揄して詠まれた狂歌例
「白河の清きに魚も住みかねて もとの濁りの田沼恋しき」
明治初頭に明治維新を揶揄して詠まれた狂歌例
「明治明治といふけれど 下から読めば おさまる(治)めい(明)」
とりあえず洒脱でうまいこと言えばいいよね? 感がある。季語も字音も細かいことは気にしない、自由で無責任な歌です。たいてい詠み人しらず。

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作者のおすすめは「江戸っ子は五月の鯉の吹き流し 口先ばかりで腹わたはなし 無限書」

たぶん詠み人しらずですが作者が詠んだんじゃないので署名は“無限書く”としました(書道界における©マーク)。“無限”はおれの狂名(雅号)です。さっき決まった。


三代目三遊亭金馬さんがラジオやテレビ番組で披露した芸談や小噺をまとめた随筆『浮世断語』に掲載の狂歌です

こういう軽妙な狂歌を詠んで、ぜひとも痛恨の極みを緩和したい。

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町田市民おなじみの芹ヶ谷公園へやってきました

3 4
池の鯉が波紋を広げていたり                     遊具まわりにチビッ子の足跡が広がっていたり

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画用紙を短冊にしたものと筆ペンをご用意しました

が、しかし! 外は南風や西風が強く(春だから)、ちょっと作者の時間の都合で(春だから)、机上で詠んだものを公園で撮影するだけとあいなりました。なので上載の写真はイメージです。

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6月ごろのクロ1号の思い出

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「春近し油断大敵めだかロス 浮き沈みにこそ一喜一憂 by無限」
寒い日がつづいてメダカ鉢の底でジッと動かなかった冬から、ちょっとずつ水面に近いほうでも活動するようになる春先が、キケン! という戒め。あと湿度の高い梅雨時と気温が急に下がる秋口もキケン! メダカとの同居生活はキケンがいっぱい。

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カルガモ・ファミリーをながめたり                     巨大な錦鯉をながめたり

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「目はパッチリ頬はふっくら尾はスベスベ 君は美人のナンバー1めだか by無限」
たいていの♀メダカに共通する特徴なんだけども(♂メダカの方は体型がシュッとしている)。でもでも作者にとっては美人(人じゃなくてメダカだけど)だったんだ! ううぅ。

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7月ごろのクロ1号の思い出

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「目が高い位置にあるからめだかの名 もう動かない君の素通し by無限」
目が高い=目高でメダカが語源らしい。水槽に近付くと目をキョロキョロさせて可愛くて~♡(逃げる)、その澄んだ瞳が動かない上に血の涙を流していたさ~(つд⊂)エーン

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クロ1号の月誕生日(月命日の逆)には乾燥アカムシ(フレークより高級)を誕プレした思い出

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「水底でじっと我慢の冬を耐へ 花も待たずに君はゆきしや by無限」
今年はね~関東平野は雪の日もあったんだぜ~。あんな寒い日も鉢底で我慢してくれたのにな~。せめてこの世の春を眺めさせてやりたかったよ(本人は水中だけど)。

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気温はアレだけど、景色はまだ寒々しくて春じゃないよね

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訳あって(花びん倒して)金魚鉢でクロ1号がシロ1号と同居することになった時の思い出

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夕月の白さを見上げたり

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「春めいて君が泳ぎ始めたら どんな写真撮ろうと迷っていた by無限」
じつは2月ちゅうにクロ1号をちゃんと撮った写真が1枚もなくて(´・ω・`)ショボーン 水草に隠れてしまって撮影できないから温暖になったら撮りたいな~とのんきに考えていたことが悔やまれる。ちぃ。いま思えばあれも体調不良の症状だったのかもなー(たいていの動物どうようメダカも弱っていると隠れる)。

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11月ごろのクロ1号の思い出

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「花は咲き蛙はめざめ鶴帰る 君のパクパクだけが足りない by無限」
“花”“カエルのめざめ”“鶴帰る”はどれも春の季語らしい。へえ。このへんに鶴は飛来しないけども。いまさら花が咲こうがカエルが冬眠からさめようが鶴が帰ろうが、クロ1号がいないんじゃ……! というおもい。エサをパクパク食べるのは元気の証。

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公園ではカラスの大群を出しぬいてヒヨドリがパンくずをパクパクしていた。ちょう気が強い。

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「四回は傍らで寝正月迎えるはずが 四季さへ数えずはかなくなるとは by無限」
飼育下でのメダカ寿命の最長5年まで一緒にいるつもりだった。5月生まれなので4回は一緒に年越しして寝正月だなーと漠然とおもっていた。漠然としていたのがいけない。四季(1年)もたたずにお別れするとはおもわなんだ。

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12月ごろのクロ1号の思い出

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「別離の瀬 悲しみにくれるならば 一緒にいる間 幸せだったということだ by無限」
正直こんなに溺愛しているつもりはなかったんだけど、急死してこんなに悲しめるということは一緒にいる間おれ幸せだったんだなー。永遠が存在しないのならたとえ9ヶ月13日でも同居できてよかったよね、と思いたい。クロ1号にとってどうだったかわからないけども。「もっと生食アカムシをよこせ!」「水温が寒すぎるぞ!大金はたいて管理しろ!」「写真撮りすぎ!うざい!」とかおもっていたんじゃなきゃいいけどなー。

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KURO №1 TO REMEMBER


まとめ:ユーモアが足りない
軽妙な狂歌を詠むはずが、鈍重な嘆き節でしかないな。今はじめて気づいたけど、おれ暗いんじゃないか? 式亭三馬すきな理由は自分にないもの愛ってことなのかなー。しまった! こんなことずっと気付かなければよかった。


軽妙洒脱な江戸っ子気質の風味を味わえます

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作者あこがれの狂歌「咄家殺すに刃物はいらぬ 欠伸三つですぐに死ぬ 無限書く」

軽妙になれるように精進します。

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クロ1号の墓標にローズマリーを植えました(プランター埋葬)


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