2015年1月15日 (木)

壽初春大歌舞伎

東京・東銀座の歌舞伎座へ2015年の壽初春大歌舞伎を観に行ってきました。

にわか芝居見物な記事⇒
初春大歌舞伎@新橋演舞場
隅田川花御所染女清玄@国立劇場
五月花形歌舞伎@明治座
公演記録鑑賞会『加賀鳶』
国立劇場『第19回稚魚の会&歌舞伎会合同公演』
尾上松也『挑む傾く者の繋ぐ技量』
歌舞伎座新開場こけら落『鳳凰祭三月大歌舞伎』

だれも興味ないと知っていますが、なんでにわかに集中して歌舞伎見物してたかとゆうと、2013年度を「歌舞伎強化年間」に指定していたからです(ひとり遊びはルール作りからひとり会議です)。そして2014年に解除。すでにフヌケのふにゃふにゃ。

1
新ピカじゃなくなって、いい感じに馴染んできました☆ 今まさに歴史が刻一刻ときざまれております! ←テンションを上げております

3 4
左手には夜の部の絵看板と積み上げた酒樽             右手には昼の部の絵看板と謹賀新年幕

いかにも華やかで縁起と雰囲気がいい。←テンションが上がっております

5 6
贅沢をしたい気分ではなかったので一幕見席(当日自由席券・各幕のそれぞれ30分~2時間前から販売開始)の列に並ぶ。整理番号順に入場する自由席なのでかなり細かくオペレーションが決められています。

一幕見席行列の外国人観光客比率 5~10%くらい?

7 9
各幕の上限は156人(椅子は90席、立ち見60名)で演目と時間帯によってはソールドアウト。幕を続けて観たい場合はまとめて購入も可能。

とりあえず2幕分ゲットし、開演20分前までフラフラする。

11
ご飯を食べたり、ご近所の築地本願寺を散策したり。

いちおうご存じない方のために説明すると(作者もご存じないけど)、歌舞伎座4階の一幕見席はふつうのチケットの席とは別枠で出入口は単独&他階へは行けません。そういえば以前は芝・愛宕神社の“出世の石段”みたいな階段で上り下りした気がしますが、新しくなってエレベーターになりました(便利かどうかは賛否両論)。

13 14
エレベーターであがったあと4階の廊下で整理番号順に整列する。ここで筋書き(1500円)やオペラグラス販売、飲み物の自販機もあります。で、こちらは立ち見客用のお立ち台。ほかに手すりもあります。

15 16
さらに一幕見席の椅子                              比較・すぐ前にある3階席の椅子

幕見席のほうが背もたれ低くせまい……かな?

17
急勾配になり幕見席からでも花道のすっぽん付近までは見える(以前は花道一切見えなかった)

《夜の部》
一、「番町皿屋敷」 一幕二場 岡本綺堂作
第一場 麹町山王下の場
第二場 番町青山家の場
井戸から現れるお菊さんの幽霊「一枚~、二枚~」で有名な“皿屋敷伝説”を下地に、舞台は江戸時代前期の(現在は千代田区)番町、主軸は旗本奴(今で言うと金持ちのヤンキー)青山播磨と美しい腰元お菊のすれちがいの恋。季節は花盛りの春。明治生まれのインテリである綺堂翁らしく、繊細な心理描写と理知的なセリフ回しが魅力で“幽霊”の場面はない。
満開の桜が咲いた日枝神社の第一場で、観客は春を先取りするわけである。
大蔵流狂言師・茂山恭仁子氏によれば、狂言において季節を先取りする理由について「実物の美しさにはかなわないからである」という。おおぅ。日本の伝統芸能は慎み深いよね。←とくに上演は冬にかぎらないけども。きもち。


綺堂翁は1939年没のためkindleでの価格はすでに0円。しかし価値は無限大です☆

おもな配役
青山播磨 中村吉右衛門
放駒四郎兵衛 市川染五郎
渋川後室真弓 中村東蔵
腰元お菊 中村芝雀

作者は「番町~」を舞台ではじめて観るためドキドキしていたせいか、第二場で鳴物もない静けさのなか播磨&お菊のやりとりを固唾をのんで見つめ過ぎたせいか……いきなり貧血おこした(けっこうショック)。劇場の方々には親切にしていただいた(ちょうはずかしー)。←ハタ迷惑な客である
なんとか血流を取り戻しあわてて客席にもどると……すでにお菊ちゃん斬られていた! ←このお芝居の山場
播磨「そちの疑いは晴れようとも」のセリフおわっていた! ←このお芝居いちばんの聴きどころ
なんたる失策! ちょうショック(つд⊂)エーン

二、「女暫」おんなしばらく 一幕
成田屋のお家芸である荒事「暫」の女形バージョン。舞台は京都・北野天満宮。範頼とその仲間である悪役たちがズラッと並んで(一種の吉例顔見世であり口上でもある?)、クリカラマルという宝剣の件でモメモメした挙句、恭順しない義高らの首をはねる、はねちゃダメとか言っていると「しばらく」と勇ましい素襖姿の巴御前がトゥットゥルーと花道から登場。滔々とツラネを述べたあと「おお、はずかしい」と可憐にお顔を隠す。いろいろ冗談みたいなヤリトリがあって(ざっくり)大団円&幕。花道にひとり残った巴御前が「大太刀がおもい、だれぞコレへ」と呼ぶと舞台番が現れて「これこれバッタリ」と六方の踏み方を教えたり教わったりするサービス(?)があって、揚幕へ退場。おしまい。見た目の華やかさと冗談と茶目っ気でできているお芝居である(たぶん)。

おもな配役
今井四郎妹巴御前 坂東玉三郎
蒲冠者範頼 中村歌六
轟坊震斎 中村又五郎
女鯰若菜ジツは樋口妹若菜 中村七之助
成田五郎房本 市川男女蔵
清水冠者義高 中村錦之助
舞台番辰治 中村吉右衛門

お芝居の正しい見かた;体調万全であくまでも不真面目に気長に観ることをオススメする次第であります!

19
今年の野望;もうちょっと健康になりたい

2014年3月21日 (金)

歌舞伎座新開場こけら落『鳳凰祭三月大歌舞伎』

東京・東銀座の歌舞伎座新開場こけら落『鳳凰祭三月大歌舞伎』を観に行ってきました。

1                     意匠は伝統的で素材がピカピカだとテーマパークっぽい

実はひそかに、今春予定されていた七代目歌右衛門襲名披露公演で『籠釣瓶』の八ッ橋を福助さんがやるにちがいないから(←あくまで勝手な希望です)チケット争奪戦に参戦しようと目論んでいたのですが……延期決定! 福助しゃん! にゃあ……!
というわけで公演は変更になりましたが、夜の部『加賀鳶』を観に行ってきました。

3 4
多彩看板と鳳凰柄提灯のズラーッとした感じ。くわえて劇場入り口のにぎわいが楽しい。あと一幕見席(各演目開演1時間前から当日販売のみ)の行列が長い。

5 6
地下の木挽町広場の人口密度も高い              地下鉄・東銀座駅とのボーダー

いま気付いたけど、屋上広場へ行くのを忘れてしまった(エレベーターで行けるらしい)。うっかり。

7 8_3
3階席からの眺め。かろうじて花道(お客さん着席するとキビシイ)。急勾配なので足元せまいけど、椅子は幅広フカフカで快適。トイレも最新の一方通行システムになった。

お客層 男女比3:7 年齢層 平均すると50代後半 和服&白髪多し 満席

ほんとは作者のような、とくに贔屓の役者もいない・体力もないライトユーザーは一幕見席でじゅうぶんである。今月昼の部の『二人藤娘』なんて800円だ。ちょうリーズナブル。これはきっと縁遠い未成年にバイト代(?)とかで来てほしくて、待っているんじゃなかろうか(行列になっちゃっているけど)。4階だからとりあえずオペラグラスは用意したほうがいいだろうけど。でなきゃ、一生に一度だけ歌舞伎座で歌舞伎観るんなら、桟敷席で観たらいいとおもう。20000円だ。まあ席なんかどこでもいいんだけど。三田村鳶魚によれば、江戸時代の江戸のいわゆる“粋な兄ぃ”=日雇い大工なんかは、その一生に一度も歌舞伎なんて観る余裕なかったと証言している。祝儀をはずまなきゃいけない、お茶屋制だったし。だからこそ“替り目ごとに芝居見物をする”ことがステイタスだったわけで。ちなみに現代のヘビーユーザーさんは“皆勤”と称して、地方ふくめて贔屓の役者さんの全公演おっかけているそうだ。パワフル。

夜の部

一、盲長屋梅加賀鳶 四幕六場 作・河竹黙阿弥
序幕 本郷通町木戸前の場
二幕目 御茶の水土手際の場
三幕目 第一場 菊坂盲長屋の場
     第二場 竹町質見世の場
大詰 第一場 菊坂道玄借家の場
    第二場 加州侯表門の場

天神町梅吉・按摩道玄 松本幸四郎
春木町巳之助 中村橋之助
雷五郎次 市川左團次
日蔭町松蔵 中村梅玉
女按摩お兼 片岡秀太郎
小間使お朝 澤村宗之助
女房おせつ 中村歌女之丞
伊勢屋与兵衛 松本錦吾

二、勧進帳 長唄囃子連中 作・並木五瓶&杵屋六三郎&西川扇蔵
武蔵坊弁慶 中村吉右衛門
富樫左衛門 尾上菊五郎
源義経 坂田藤十郎

三、日本振袖始 大蛇退治 作・近松門左衛門
岩長姫じつは八岐大蛇 坂東玉三郎
稲田姫 中村米吉
素戔嗚尊 中村勘九郎

作品の成立期はちょうど一、二、三の順に明治時代中頃、江戸時代後期、江戸時代中期とさかのぼってゆく(勧進帳は能『安宅』が元ネタなので厳密にいうともっと以前?)。それを21世紀の今やっているという不思議。当時、浄瑠璃作者だった近松のモンちゃんだって、まさか300年後まで上演されるとおもって作ってなかっただろなー、とおもう。

『盲長屋梅加賀鳶』めくらながやうめがかがとび
個人的に、昨年公演記録鑑賞会で蚊帳の場面がすっかりなくなっていたことにショックを受けた『加賀鳶』(←上演当時は七幕物)。カテゴライズすると江戸生世話物だが、書かれたのは1886年(明治19年)である。10年ひと昔と言うなら、江戸時代がふた昔くらい前になったころの東京(=もう江戸じゃない)千歳座で上演された作品である。黙阿弥じいちゃんは1893年(明治26年)に78歳で亡くなっているので“晩年の名作”と言われているが、描かれている江戸市井の人々がほぼ絶滅していたんじゃないかしら、ともおもう。しかも得意の七五調の流麗なセリフ回し。もう二度と戻れない時空への切ない気持ちで書いたり観たりしたんだろうか。……それとも?

おれの敬愛する岡本綺堂翁は、その点について尊敬する黙阿弥じいちゃんの没後、1924年(大正13年)ごろ一種の文句を書いている。
「(抜粋)/歌舞伎の俳優は現代の人物に扮する資格がないかのやうに、いつとは無しに決められてしまつた。歌舞伎の俳優は一種の能役者になつてしまつた。三百年の歴史を有する國劇を保存するのも勿論結構である。わたしもそれに故障は云はない。が、現代の材料をあつかふ資格が無いやうに決められてしまつたのは、かれらの不幸でないとは云へまい。これは見物も惡い、俳優もわるい。作者が最も惡かつた。」(十番随筆「明治以後の黙阿弥翁」より)
ちょう芝居狂で『修禅寺物語』において新歌舞伎の一時代を築いた綺堂に対してですら、“小説家ごとき”みたいな扱いの評を読んだことがある。舞台関係者ちょう閉鎖的。気難しい。そういう方法論で様式を守った、と言われればそうかもしれない。

で、まとめると『加賀鳶』おもしろい。現代人のお客さんが、質屋の丁稚の尻の軽口とかピンと来るだろうか~とか要らぬ心配しつつ。脚本で読んでいると、いくらなんでもご都合主義? 台詞リズミカルすぎ? みたいな心持ちもするんだけど、やっぱり舞台として目前に現れると、おもしろい。そして、お朝ちゃんカワイイ。

ただ2点、気になることがある。

①加賀鳶(=火消し)なのに、なんだか弱々しいな。所作が板についていないんじゃないかしら……いや、そんなひと歌舞伎座の舞台の上にいないはずだろ……?……全体的に重心が高いかも、という結論に達した。
幕末に撮影された、町や村のなんでもないひとたちの白黒写真では「大地を踏みしめています!」感が伝わってくるので、それをイメージして観に行っているおれが悪いのかもしれないけど。“足弱の女こども”みたいな言い方があっただけあって、昔の男たち、ちょう足強だ。電車も車もないし、晴れれば砂ぼこり、雨雪降れば何日間も泥濘だったわけだからタフ。日本橋から箱根まで3日かかるし。そして、なにがそんなに楽しいの? というくらい表情豊かだ。丈のあっていない着物きて裸足で遊んでいるばっちぃ子どもたちですら、はじけるような笑顔で写真におさまっている。唯一、吉原張見世の遊女たちだけ現代人とおなじ強張った表情をしているけど。江戸時代の村人と役者がおなじ所作だったかどうかは不明だけど、もっと大地を踏みしめてもらいたいなーとおもった。昔の人、現代人より小柄で短足だったんだけどさ。

②上演時間は当初と比べれば、だいぶコンパクトになって1時間半くらい。休憩なしで進行するんだけど、客が幕の長さに飽きはじめるってゆう他の伝統芸能どうようの状態であった。モゾモゾしたりペチャクチャしたり、トイレに立ちはじめる。足元せまいので列中央あたりの人の途中出入り(勿論戻ってくる)は惨事。遊びにきているんだから我慢することないけどさ。

そういう状況を目の当たりにすると、演る方も観る方も、もうだいぶ無理があるのかもしれないとおもう。予想以上に歌舞伎は瀕死の熱帯魚のようだ。なにを歌舞伎と呼ぶかによるけど。そういえば、能役者さんも代々伝わる衣装が、とくに若い人たちにとって丈が短すぎて難儀していると語っていた。あと外国人観光客が歌舞伎座で一番驚くことは、日本人がイヤホンガイドつけている点らしい。

西欧工業文明がダメにした地上の文化の数は、あらゆる戦争で亡くなった人数を上回る。
ただ文化は、べつにダメになったらなったで新しく作ればいいだけだ。歌舞伎がどういう歌舞伎になっても、近松のモンちゃんだって、黙阿弥じいちゃんだって、岡本綺堂翁だって、怒んないとおもう。……ホントに聞いてみたら怒るかもだけど。

全席幕ごとのバラ売りにしたらどうだろう。システム負荷と案内係の人件費が上昇して、飲食の売り上げは低下、グッズの売り上げは上昇、新幹線の指定席みたいにダブルブッキング率もあがりそうだけど。「わたしは切まで買いましたよ!」みたいな。どう努力したって、いまから江戸っ子にはなれないんだし。

↑というようなことをウジウジ考えながら観ていましたが、そういう風に楽しんでおります!

『勧進帳』かんじんちょう
長唄、三味線、鼓、笛! もう松(鏡板)を背負って長唄囃子連中が並んでいるだけでワクワクする。強力姿に身をやつした義経(藤十郎さん)、静かに控えているあいだ誰か若い人がやっているのかとおもって「???」ってなった。なんだ、あの楚々とした清潔感は! は、八十代!? ひえ。かっこいい。

『日本振袖始』にほんふりそではじめ
岩長姫(玉三郎さん)は絡繰り人形なのかな、というくらい安定した平行移動が美しく、また妖しさみたいなものが(八岐大蛇だから)増幅されていた。正体をあらわした後の、大蛇の分身たち(もちろん7匹!)がカワイイ♡
そして素戔嗚尊(勘九郎さん)が花道から登場した時にお客さんがこの日一番キャーキャー盛り上がっていた。素戔嗚尊キャラがすきってこと……? って一瞬まちがえたけど、人気高いでした~。

やっぱり、ぜんぜん瀕死の熱帯魚じゃないかも。


9 10_2
パンフレットは1300円、紅白玉入りたい焼きは200円、ロッカー100円、おべんと1000円~、ブロマイド500円、他にもおみやげ色とりどり。中村芝のぶさんのグッズないかなーって探したけど見当たらなかった。むねん。

2013年11月15日 (金)

ぜんぶ冗談にする

税金払いたくねぇ。

税金を払わなくちゃいけない、なんて冗談じゃないの? え、みんな本気なの? ねえ、ほんと? 裁判員裁判みたいに役所を住民による日直制にしたらいいじゃん。ごみはゴミ処理場まで各自持参するとか。持ち寄りパーティーみたいに。え、ムリ? だいじょうぶ。できなくもな…………そう、みんな日直公務員やりたくないの。じゃ、ソレよしましょう(  ̄^ ̄)ゞラジャ
でもさ、窓口は自販機にしたほうがいいよね? みんなもそう思うよね? ……あれ~?

おかしい。

どうも世界では納税の義務は冗談ではなく本気らしい。しかも増税する気らしい(それとも冗談か?)。ああ、もうぜんぶ疲れた。
ねえ、もうぜんぶ冗談にしちゃわない?

というわけで、ぜんぶ冗談にしてしまう方法
①本気のほうの世界を撮影する
②画像のフレームにぼかし加工を施す
③あら不思議!? 本気感が喪失しちゃったわ! メルフェン☆マジック! バイバイ・シリアス★
④ついでに冗談ポエムも吐いておこう

【例】
Img_6517Photo_16
とりあえず各自治体の庁舎や税務署などを撮影(ためしに町田市役所【2012年竣工】)⇒ぼかし加工完了☆

うむ。とってもお手軽に冗談になったな。この調子でじゃんじゃん冗談にしてしまおう。


4 Photo
中央区日本橋と千代田区大手町をつなぐ常磐橋【1877】⇒冗談レベル☆

たぶんそんなに有名じゃない建造物なので本気の余計な説明をすると……

1_2 2
場所は首都高の下、日本橋川の上。現在は首都高も常磐橋もW箱入り工事中だった【10月撮影】←常磐の“磐”は下部が石です

古代ローマ水道の美しさに勝るとも劣らない(たぶん!)水道石橋『通潤橋』(所在地は熊本。1854年建造。重要文化財)などを造り上げた石組み職人集団“肥後の石工”を、東京府がわざわざ呼び寄せて造らせた石橋(当時の二重橋、日本橋、万世橋なども!)の唯一の現存物が常磐橋です。灯籠タイプの親柱が特徴。

3 5
3月11日の地震の影響でぜっさん工事中でした。1923年の関東大震災時にも損壊&復旧した。今はぽっぽ専用石橋。

コンクリートクライシスに比較して江戸時代生まれの石工たちが造った橋、丈夫だよな~。キレイだよな~。とおもっていたけどちょう工事中だった。あと、最先端技術はスカイツリーとかで、首都高とかトンネルは最先端でない気もするけど、まあいいや。中途半端なので、冗談レベルは☆。

9Photo_2
中央区日本橋にある日本銀行本店旧館【1896】⇒冗談レベル☆☆

9Photo_3
おなじく中央区日本橋にある日本銀行本店旧館【1896】⇒冗談レベル☆☆

8 10
石造でかっこいい。右書きの「栓火消」とか。本気のほう。

Img_8208Photo_15
千代田区隼町にある最高裁判所庁舎【1974】手前の松に威圧感⇒冗談レベル☆☆☆

Img_4865Photo_17
千代田区永田町にある総理大臣官邸【2002】⇒冗談レベル☆

2011年10月に撮影したため、当時ここにいた人たち(おもに野田前首相)いないので、重ねた冗談ポエムと齟齬があるけど、まあいいや。
たぶんみんな思っているフツーのことなので、冗談レベルは最低。


Img_9200Photo_11
墨田区横網町公園にある東京都慰霊堂【1930】⇒冗談レベル☆

本気のほうの説明をしてしまうと、1923年関東大震災で当時、陸軍被服廠跡の空き地(公園整備中だった)に避難した人々の家財道具に火災の火が燃え移って、結果ここだけで3万8千人が亡くなったそうだ。のちに震災における5万8千人の遭難者の納骨堂、霊堂として建てられた建物。さらに1945年東京大空襲の犠牲者10万5千人も合わせて奉安されることになる。
おれが撮影した日は、子ども用の自転車がたくさん置いてあって、子どもがたくさん遊んでいた。平和だった。

Img_9199 Img_9201
扉前に立っている人と比べると大きさがわかる。すぐそばに東京空襲犠牲者の追悼碑もある。

気に留めているから公園あるし復興記念館もあるわけだけど、全国的にはあまり気に留められていない気がしなくもない。なので冗談になっていない。

11 Photo_6
中央区の日本橋三越本店【1927】⇒冗談レベル☆☆

ここも関東大震災後、大規模に改修しているそうだ。

13 14
正面入り口には2体のライオンがどっしり。照明を支えるヤギ(あれ? 羊?)がちょうしぶい。

12
オサレなショーウィンドウ前におじいちゃんが腰掛けている。洗練とは程遠いがこっちのほうがいい。ぶんか。

Img_9846Photo_8
新宿区にある伊勢丹本店【1926~】⇒冗談レベル☆☆☆

あるデザイナーさんが採用面接時に「販売でもいいです」って言う若い人が多いと怒って? 嘆いて? いた。ブランドの顔である販売がいちばん大事だろ! という気持ちらしい。
でも正直、気持ち良く服が買えた経験はすくない。
アパレル信奉者とステータス社会とムダな愛想笑いに巻き込まれたくないヒト用に(おもに作者)自販機がほしい。自販機使って10秒で3万円のシャツとか、5万円の靴とか、10万円のバッグとか、100万円のジュエリーとか買うんだ。気持ち良く。本気!

Img_7509
伊勢丹タンの裏手がすきです……いや、やっぱり表もすきだけど

Img_6454Photo_13
渋谷駅の東急百貨店東横店西館【1954】⇒冗談レベル☆

Img_6455 Img_6453
2012年12月撮影。旧東横線渋谷駅のかまぼこ駅舎はもうナイ。というか、ぜんぜん冗談ではなく銀座線ガンガン走っています。なんの話だっけ?

Img_1000Photo_9
横浜市青葉区の田んぼにちびっこたちが手作りした案山子!⇒冗談レベル☆

Img_0996 Img_0993

田んぼの美しさはシャレではない。横浜=オシャレとかびみょう。自分でもなにを言っているのかよくわからないけど。全然海見えないけどココの農作物は「浜なし」「浜ぶどう」だったりするけど。

Img_4777Photo_10
8月のセミ(この人はアブラゼミ)を見ると6年間土中、1ヶ月地上にいた感想を訊ねたいとおもう。「土の中のほうが居心地がよかった」「地上はセミが騒がしい」「夏休みのこどもがめんどくさい」とか言うのだろうか。冗談レベルはマイナス。本気なので。

Img_8718Photo_12
ものすごく不安定な電線の上でわざわざバランスをとっていた変り者のコサギ。冗談レベル☆☆☆☆。鳥とか魚からしたら国境? 線、どこ? ですよね~。おれは人間だけどおれも見えないけど。

Img_7173 Img_6475

Img_6577 Img_7016

Img_7329 Img_7822

Img_8698 Img_8997

Img_9517 Img_1107    


Img_7430Photo_14
錆びた有刺鉄線なんてセンチメンタル・アイコン!⇒冗談レベル☆☆☆☆☆
ああもうぜんぶ冗談だ! 冗談だった!! 冗談~!!!

まとめ;たいした冗談ポエムも吐けないオレは、けっこう常識人だ。いえっふー♪ 常識!! うぇるかむ♪ 凡夫!! さよなら♪ 憂鬱!!!


※冗談ポエムは100%冗談成分で出来ています。
※いまのところ作者は納税をしています。
※あと、今ちょっと疲れているんだとおもう。

2013年5月11日 (土)

平成25年明治座5月花形歌舞伎

東京・人形町にある明治座に五月花形歌舞伎を観に行ってきました。

1 2
手染めの幟と新緑                 浜町センタービルも足元は芝居小屋感あり

3 4_2
明治座140周年バージョンのロビー         歴史をパネル展示&画

写真だとゴージャスなシャンデリアかなにかに見えますが、ひとつひとつ花びらの形をしています。
満開の桜なんだとおもう。正面も桜紋だったし。

よく見たら「隅田川の川面に映る桜をイメージした明治座ロビーのシャンデリア」と書いてあった。
やっぱり自慢なんだな。

5
場内は「なんだか立方体っぽいな」という印象(建物は1993年開場の20年もの)

お客層:50~60代 男女比2:8
女性が圧倒的に多い。和装の方もそこそこおられる。洋装の方もそれぞれオサレされている。ふむふむ。
客席は9割方埋まっているものの、まとまった歯抜けが一等席(12600円)あたりにちらほら見える。やっぱり数が少ないけどリーズナブルな席から売り切れるもんな。実は全然よく見えないけどな(オペラグラス必須)。
ちなみに1席単独で空いている場合は、売れ残りか個人的な病欠か急用だとおもうの。
でも列でまとまっている場合はチケット販売システムのやりくりの問題だとおもうの。

(歌舞伎に限らず、たいてい主催者や後援会やファンクラブを通して購入できる席とプレイガイドなどで購入できる一般席=ビジターいちげんさん的ななにか? というのはゾーンで分かれている。貸切公演でもなければ。プレイガイド表示ではソールドアウトしていても、実際に劇場に行くとものすごくイイ席=前方なので目立つ。がまとめて空席だったりする。ほかにも予約だけして受取しない当日現れない不届き者=キャンセルとか、チケットオークション転売業者がまとめ買いした挙句さばけなくてチケット売り切れなのに当日空席があるとか。運営的には空席分も利益があがっているのかもだけど。悪目立ちしている空席があるたびにチケットオークション業者の廃業を祈り、色々かったるい気分になる。関係者席の可能性もあるけど。おれ関係ねぇから知らぬ)

夢のない話おしまい。話題を変えよう。

こうやって劇場におられるたくさんのウキウキした女性たちを見るたびに思い出す節があります。

「あねさん道楽なんじゃいな、芝居にコンニャク、芋、かぼちゃ」

たぶんコレ↑歌われてから200年くらいたっているっぽいけど、いまだにあねさんの道楽=芝居なんだなー。という感慨。
そういえばこの日、祝日だったからファミリーがいるかと予想していたけど、ちびっこほぼいない。たぶん片手で数えられるくらい。おじいちゃん&おばあちゃんが「やっぱり疲れるわ~」とあちこちで言っていた。ふむふむ。昼の部(11時開演)から夜の部(16時開演)までずっといたのかしら。うらやましいけど、疲れはするだろうね。
そういえば宝塚はママンに連れて来られたっぽいちびっこがけっこういた気がする。そろそろ宝塚歌劇は伝統芸能と呼んでいいとおもうの。うんうん。

またもや話を散らかしてしまった。しまった。話題を戻そう。


夜の部
一、将軍江戸を去る (三部作『江戸城総攻』第三部) 一幕三場
第一場 上野彰義隊の場
第二場 上野大慈院の場
第三場 千住の大橋の場

幕間30分

二、藤娘 長唄囃子連中

幕間25分

三、鯉つかみ(本名は『湧昇水鯉滝』わきのぼるみずにこいたき) 一幕四場
第一場 釣家下館の場
第二場 夢の場
第三場 釣家下館の場
大詰  琵琶湖中鯉退治の場

7
5分刻みどころか1分刻みで進行表を提示。しかも定時運行される。日本の鉄道並。(最近の首都圏は過密ダイヤ&直通運転の都合であまり定時運行でもないけど)

明治座は音がよく響く。響き過ぎて、舞台の手前でのセリフと拍子木の音がお風呂ぎみだ。
※「お風呂」という表現はTOMOVSKYより拝借しました。

もうひとつ難があって、客席の音もよく響くのだ。
しわぶきとか、ペットボトルの蓋を開ける音とか、物を落とした音とか、おしゃべりとか。
……この音響効果客席のなかおしゃべりするとは大胆なり。とおもって作者はぼんやりしていたら(おしゃべりな人は声が大きい、という法則があるかもしれない)
近くのおばさまがおしゃべりたちをキッ! と睨みつけた。即、静かになる。
客席でも見得を切っている! (ちがう)
そう、舞台の上は夢の国でも、舞台の下の客席は戦場である。人の世はすべて戦場也。

作者は『戯場粋言幕の外』ファンなので、おれが死んであの世があったら、三馬に話してあげようとおもっております。
「なあ三馬、平成の世の劇場もてんで奇妙奇天烈でおもしろいんだぜ! このゆったりとした幕間はお弁当やあんみつやお豆やおせんべを買わせようって算段なんだ! え? 大江戸の芝居茶屋のがヤバかったって? まじかよ!」
みたいな話をする予定。死んでから。な。


式亭三馬の滑稽本処女作『戯場粋言幕の外』

いいかげん、舞台の上へ視線をもどそう。

で、すこぶる響きがいいので唄と三味線と鳴物と笛がすてき。とても気持ちいい。手前でさえなければ、台詞もよく通ってすてき。
慶喜公(染五郎さん)、おなつかしゅう~! (一橋公に会ったことはないけど)
鉄舟(勘九郎さん)、かわいい~! (ちんまり平伏す姿がクマムシかダンゴ虫っぽい。斬られる覚悟で将軍に一生懸命意見する長セリフの真っ最ちゅうなんだけど。けなげ)
藤の精(七之助さん)、ニコッとした! きゃわ~♡ (※しばらくお待ちください)
観ているこっちが恥ずかしくなるくらい、指先がきれいですな。

「しらうおを5本並べたような真っ白な、ほっそい指」

ってこれのことか~! っておもった。うん。白粉だけど。
やっぱり5月に藤娘(舞台いっぱいが藤棚で藤の枝を持って藤の精が踊る)観たいよな~とおもって来たけど、上演記録見るとそんなに4月5月に限定してやってはいないようだ。そういえば前回10月だったな。

小桜姫(壱太郎さん)、ラブリー♡ なんて可憐なんだ♡ (※しばらくお待ちください)
そして歌舞伎ファンのみなさまはお姫様に甘い。極甘だ! (台詞や仕草に対する反応がぜんぜんちがう)
個人的にどうしても「中村壱太郎の邦楽ジョッキー!」という声が聞こえるんだけどね。(NHK FM番組の決め台詞) 入口とかパブリックイメージって大切。

そして鯉である。
志賀之助=鯉の精=清若丸(ラブりん)は宙乗りに情事? に本水を使って大暴れ、とやりたい放題である。気になったのは鯉(かぶりもの)役のほうである。鯉をかぶり、中腰で水槽のなかを大立ち回り。たいへんそうだ。そして退治される。
ラブりん&鯉はたいそう景気よく水をぶちまけていた。(前列ビニールシートあり)

じつは舞台の床板、ずいぶん黒ずんでいるな~と『将軍~』の幕開きから感じていたんだけど、まさかラブりん&鯉のせいなんじゃ……! どきどき。

《夜の部》だけを観劇する作者のような見方からすると、全体のバランスがとても良かった。
動きは地味だけど、台詞が口語で史実な筋が汲み取りやすい新歌舞伎『将軍江戸を去る』
季節の香りがあり、目と耳に楽しい舞踏『藤娘』
筋立ては荒唐無稽だけどエンターテインメント性の高い『鯉つかみ』
が、それぞれ一幕にまとまっているので(『将軍~』江戸薩摩屋敷の場はカット)すっきりさっぱり楽しんで帰れる。

かえろう。

9
公園の武蔵坊弁慶もお元気そうでした

2013年1月15日 (火)

初春大歌舞伎@新橋演舞場

初春大歌舞伎を観に、東京・新橋演舞場へ行ってきました。
作者は幕見席以外から観るのがはじめてで、わくわくでした~(一幕ずつ当日自由席。旧歌舞伎座の天井裏のネズミになったような目線から、演目によるけど数百円とか千円とかで観られた。新しくなってもあるといい)。

0
わくわくには、あいにく過ぎる雪

ふつう首都圏の雪は根性がない。昨年積雪したときもめずらし~って作者は言ったみたいですが(すっかり忘れていた)
今年とつぜん降った雪は昨年よりさらに根性あった!

Img_7252
今年も「尻がつめたい」とおっしゃるチンプイ氏のおでこにも雪ふりつむ

前の晩から降っていた雨が午前中に雪にかわってばんばん降った。こんな牡丹雪みるのひさしぶりだな~とかぼんやりしている内にどんどん積もった。しかも北風が強烈に横殴りで傘意味なし! (東京の雪は霙っぽいのでたいてい傘をさします。北国のひとはあんまりささないイメージ。傘に積雪してしまうし粉雪だからか)
新成人のなかに間違いなく最恐の雨男もしくは雨女がいる! 晴れ着の子が通るたびに「うわ~かわいそ~」「うわ~足さむそ~」という声が通行人からあがる。まって! おちついて! 晴れ着姿を見てあげて! とってもキレイだよ!
そして首都圏の交通網は雪にたいして脆弱。大幅遅延と運休路線は予想内だけど在来各路線内でもあちこちピンポイントで「○○駅~△△駅間運休」って難易度たかいな。ジグソーパズルかナンクロみたいになってしまった。そりゃ、高校サッカーの決勝も延期になるよね。そして12年ぶりに神奈川全域に大雪警報が出された、ということは町田も大雪だ(自主判断警報)。
駅員さんだか保線員さんもホームを雪かきしていた。これは! 見覚えのない光景だ(まず積もらないからな)。

首都圏積雪の話がずいぶんながくなったけど、つまりそんなジグソーパズル的混乱を突破して、観劇してきました。

1 2
東銀座・歌舞伎座作成ちゅう。                  こっちは8月時点。

3
新橋演舞場も吹雪

こんなタクシーもまともに走ってくれない(すべりながら走っている)日にみんな観劇するのかな~とおもいながら辿り着きましたが、いらっしゃいました。それなりに空席もあったけど8割くらいは埋まっていたんじゃないかな。基本前売りだし。
男女比・2:8 平均年齢40~50代くらいかもっと上
こんな悪天候でも和装の方いらっしゃる! 成人式からそのままいらしたっぽい方々もいらっしゃる! 女の人たち根性あるよね。幕間ふくめて5時間ちかくの公演でがんばるね(毎日和装のかたは平常心だろうけど)。

はじまってしまえば、時間はゆっくり静かに流れる。芝居小屋はいつでも平穏無事。くつろぐう。

夜の部
一、ひらかな盛衰記 逆櫓
幕間30分
二、仮名手本忠臣蔵 七段目 祇園一力茶屋の場
   四世中村雀右衛門一周忌追善狂言
幕間15分
三、釣女

いや~、完全に古典のいいとこどりの演目ですね。くわしく知らない作者がだいぶ粗いあらすじ知っているもんね(文楽とかいろいろ観といてよかった)。
ご存じないかたのために粗っぽく説明すると、それぞれぜんぜん別の脚本です。共通するのは忠義で義理堅い武士が主人公のなが~いなが~い時代物(芝居小屋で朝から晩まで打っていたころの名残)のいちばん派手やかで縁起の良い? 場面だけ! をやるのだ。初春だし。おおきな羽子板かざってあった。
創作時から数えて何百回とか何千回とか上演されてきた演目(部分的でも)とおもうと感慨ひとしお。上方やお江戸の町人たちや明治時代のひとたちは(お能は上流、歌舞伎は町人)どこで盛り上がってどこで泣いたんだろうか。とか。どこでくしゃみして、どこでウトウトしたんだろうか。とか。お芝居そっちのけで役者(顔)の品評ばかりしていたってはなしほんとうだろうか。とか。感慨。
「釣女」観たことないけど、松羽目物(狂言)だからただ楽しめばいいし。

定番中の定番(改作されつつ300年)って演じるほうはけっこうプレッシャーなんだろうか。でも定期的にやってくれないと演るほうも観るほうも忘れちゃうし、バンバンやったらいいよね。できれば、岡本綺堂も(綺堂スキなのに綺堂物の上演観たことない。おれの先祖の助六にすまねぇ)。

いや~、それにしても女形のみなさんの可憐なこと! 可憐なこと! うっとり!

福助さんのお筆、高麗屋のおよし、芝雀さんのおかる、七之助さんの上臈、三津五郎さんの醜女……醜女メイクであんまり可憐ってかんじでもないんだけども、きゃわきゃわ♡

宝塚の男役スターと共演させたいわ~。やったことないのかな。

こういうのを観ていると、現代の女子たちはパワースポットでパワー充電している場合じゃない気がする。むしろパワー減らしたほうがいんじゃないか。
むろんこじらせたり、サブカルったり、もじょっている場合でもぜんぜんない(自称ひとり遊び有段の作者がいうべきでことではぜんぜんない)。

2013年、女子がめざすべき方向性は可憐! だ! (江戸時代から続く人気カテゴリー)
メディアがすすめる方向性で、これ以上強くなったり、じぶんを磨いたりすると取り返しのつかないことになる気がする。ここはひとつ可憐でおねがいします! パワーを落とせ!

いまごろ御簾の内で囃子方のみなさん、ピンとした空気で本気で打っているんだろうな~とか考える余裕もあった(囃子方のワークショップ参加しといてよかった)。

でも『しばらく! しばらく!』って言っているあいだにバッサリやっちゃえばいいのに~とおもってしまう作者はまちがいなく現代人だ。人形よりも太夫さんがメイン? 主導権を握る? な文楽よりよっぽど役者どうしの掛け合いというか遊びが多いので(生きた人間だもんな)、決まり事とかよく知らんでも楽しいよね(よく知らぬ)。だからというわけじゃないけど、文楽のがお客さんの属性=生真面目~なかんじあるかもな、とかんじました(作者自身はみーはー)。客層かぶってそうに見えて、どっちかだけのちょうファン! っていう話けっこう聞く。内容はかぶっているのにな、とおもっていたがこんなに時間の進み方ちがうならそうなるか。実働4、5時間なのは一緒だけどね。


場内でおめでタイ! たいやきを焼いていた(温めではない)。ぜんぜん期待しないで買ったらおいしかった(しつれい)。うすやきぱり。

5
縁起物なのであんこのなかに紅白玉入り

7
雪が降ろうが不動の銀座・和光のかっこよさ

もうすぐ歌舞伎座も完成ですな。

2012年10月13日 (土)

『人造乙女博覧会Ⅲ』

東京・銀座ヴァニラ画廊で開催中の人造乙女博覧会Ⅲを観てきました。
ラブドールの製作で有名なオリエント工業の創業30周年を記念した展覧会(5年前)の第三弾で、今年で35周年とのことです。
入場料500円、18歳未満は入れません。写真撮影は不可。

Img_5713 Img_5716
松坂屋銀座店裏の細長いビル                             ビルの狭さが秀逸

1954年竣工の地上6階地下1階の細長いビルで、画廊がいくつも入っているようでした。ただ、2人乗りエレベーターのボタンは⑤までしかなかった。倉庫みたいな扉がいい。
どういう方がお客さんなのかな~、とおもいながら行ってみたところ女性多数! 「かわいい!」を連発している。たしかにかわいい、そして重い。空気式やマネキンのイメージを払拭していなかった作者は量感に感動しました。抱っこしたい! でも出来ない。
最新作の子は身長157cm、体重25kgくらい。触ってもいい子(インスタレーションは触れません)触らしてもらいました。これはいい。ほしい! 60万円か! 連れて帰るのは難儀(即売はしていません)。ヘアメイクされグロス塗られネイルもしているのです。
柔軟性と強度のバランスに試行錯誤されているそうです。美術品じゃないので。

Img_5717
オリエント工業のブックレット付き(表紙は製品の写真です)


ぺ・ドゥナ主演映画『空気人形』DVDも販売されていました

最新作『夢』は目を閉じています。少しだけ開いた唇から歯が覗いているのですが、端がちゃんと犬歯になっていました。断トツかわいい~、とかおもいながら、頭部のない状態で発見されたサモトラケのニケ像を思い出しました。

Photo_2
パリ・ルーヴル美術館におわすサモトラケのニケ像

女神(ニケは勝利の女神)は人間の言葉なんか喋んないほうがいいんじゃなかろうか、と考えました。
古代ギリシア神話『パンドラの箱』物語で有名なパンドラ。開けてしまった箱(甕)のなかから災厄が世界中に飛び出したけど、希望だけが底に残ったという話。そもそも雷神ゼウスが火盗みの罰(盗んだのは先見持つ者プロメテウス)として人間に与えた災いとは、この女=パンドラその人。鍛冶の神ヘーパイストスに命じて土を捏ねてつくらせた麗しの乙女。その顔は不死なる女神似。愛の女神アプロディテが魅惑の色気をその頭に注ぎ、泥棒の神ヘルメスが偽りと甘き言葉、不実の性をその胸を植えつけ、知恵の女神アテネが服を着せ、美の女神カリスが黄金の首飾りをかけ、そして『人間どもに禍いあれ』と地上へ贈られた。
このパンドラから女の族が生まれたと物語はつづく。古代ギリシアでは『女』は災厄のひとつだったようだ。
前置きがずいぶん長くなったけど、つまり『夢』ちゃんたちはこの禍(=女)になる前の、ヘーパイストスが土で捏ねた段階の麗しの乙女なんだな、ということです。女神と人間のあいだ。

雷神ゼウス『人間どもはみな、おのれの災厄を抱き慈しみつつ、喜び楽しむことであろうぞ』

2012年9月 8日 (土)

民藝展

東京・日本橋髙島屋で開催中の用の美とこころ民藝展へ行ってきました。

1_2
ショーウィンドウは民藝バージョン

3 4
箱入り髙島屋(重要文化財)                       エントランス格好いい(重要文化財)

柳宗悦や河井寬次郎による『民藝運動』にかつて賛同し大展覧会を開催した髙島屋が、70年ぶりにまたやるよ、というので行ってきました。

民藝運動は「機械も悪かないけど、日本の手仕事いいよね~」という運動で、郷土の品物をもとめて自ら全国をフィールドワークしました。とくに農閑期に農村で作られる日用品の正直さに思い入れがあったようだ。

柳宗悦(やなぎむねよし)の著作「手仕事の日本」は作者のすきな本であります! (戦中に書かれたこの著作、語尾「~であります。」が特徴)
→東京大学駒場キャンパスそば日本民藝館に旧・柳宗悦邸あります
「序 この一冊は戦時中に書かれました、記してある内容は大体昭和十五年前後の日本の手仕事の現状を述べたものであります。」
岐阜提灯の項に「強さの美はないが、平和を愛する心の現れがある」と書いたら「平和」の二字が検閲に引っかかったとか。

手仕事を盛り返したい意図その理由
①機械生産一辺倒ではなく、手仕事との共存繁栄が理想
②コモディティー化への懸念←手仕事は民族的な特色が濃く現れる
③利潤を追求する機械生産における品質の粗悪化を懸念←手仕事は品物が手堅く親切につくられる
④機械生産における働き手の満足度低下を懸念←手仕事には自由と責任があり、人間的で美しい
ということだったらしい。大正末~昭和20年ころの感性。


いい本です


で、今回の展覧会どうだったのかというと、いまいち。テンションあがらず。
一堂に会しているのは嬉しいけど、雑多に並べすぎじゃないかな。単なる即売会っぽさはいただけない。実際即売会だし、重文が手狭だからしかたないけど、もっとゆったり見たり触ったりしたいのにな。むねん。盛況だったけど。伝統ある民藝品だけじゃなく「現代の民藝品」も並んでいたのはよかったけど。エレベーターもよかったけど。あがらず。
柳宗悦絶賛の津軽「伊達げら」(すげぇカッコイイ蓑)はお値段294000円だった。用の美だけど、庶民はお求めになれない。むねん。


5
手仕事とは言えないけど鹿島がちゃくちゃくと完成させつつある東京駅もいいよね

2012年3月 5日 (月)

映画「エル・ブリの秘密 世界一予約のとれないレストラン」

ひさしぶりに映画館へ行きました。
以前は単館系へ行くのが趣味でしたが、あちこち閉館してしまってから行かなくなりました。そうか、シネコンという手もあったな、といま気付きました。

そぼ降る雨の中、いつもとかわらず人通りの絶えない銀座へ向かう。
和光のすぐ裏にあるシネスイッチで「エル・ブリの秘密 世界一予約のとれないレストラン」を観ました。
評価の絶頂にありながら昨年閉店したスペイン・カタルーニャのレストラン(料理研究の財団になったそうです)を2009年に撮影したドキュメンタリーです。ゲレオン・ヴェツェル監督。

リンク⇒シネスイッチ銀座
リンク⇒エル・ブリの秘密公式HP

【ネタバレの可能性もあります】
共同オーナーシェフのフェラン・アドリアが主役……というか料理が主役? です。
半年間は料理研究、のこりの半年間はレストラン業務という営業スタイルだったことも作者は知りませんでした。そうだったのか。
インタビューなどは殆どなく、エグいくらい料理し続けます。きっぱりとえげつない料理人たちに惚れ惚れします。
作中ずーっとフェランは試食しているのですが、「まずいものを食わせるな」と研究チームのシェフを注意したり、新メンバーに「我々もまだ今年どんな料理を出すのか知らない。だれかがわかっていると思うな。我々のうちのだれにきいてもわからない」と言うシーンとかの遠慮のない誠実さが小気味よかったです。個人的にはテーブルクロスにアイロンをかけるシーンとかシェフが花に水をやるところとかが好きです。


DVDはまだですが書籍や雑誌での特集などいろいろあるようです。フェラン教授のサイトは2014年にOPEN予定らしい。

1
シネスイッチはいつ行ってもキレイ

無料ブログはココログ